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芸術村について

秋吉台国際芸術村とは

3億年という永い年月によって形作られた国定公園「秋吉台」の麓、その豊かな自然のなかに、国内外の芸術家の表現創造活動の拠点として、1998年8月に「秋吉台国際芸術村」はオープンしました。

この「芸術村」は、世界に開かれた「芸術文化の創造と発信」の場として、音楽、美術、ダンス、演劇など幅広い芸術文化活動に対応できる滞在型芸術文化施設で、「アーティスト・イン・レジデンス(滞在型創作活動)*注釈挿入」やセミナー・ワークショップ事業のほか、国内外の関係団体との連携プログラムや地域に密着したプログラム、さらには、滞在者と地域との交流事業などを展開します。また、創作・練習・発表など芸術文化活動の場として県民の皆様に開放しています。

この「芸術村」に国内外から芸術家が集い、創造的な活動を広げることで、地域から世界に向けて情報発信を行っていきたいと思います。

「芸術村」は、

  • 音楽、美術、舞踊、演劇等幅広い芸術文化における創作活動や発表の場として芸術家や芸術家を志す方々が一定の期間滞在してこれらの活動を行うことを促進し、支援します。
  • 国内外の芸術家、文化団体などとのネットワークを形成し、これらのネットワークに基づき芸術家の派遣、受け入れを行うなど芸術分野における交流を活発に行います。
  • 子供から大人までが気軽に芸術文化に触れ、創造の喜びを体験できる機会を提供します。
  • 県内外の皆様や文化団体に練習や発表の場を提供し、その活動を支援します。
  • 県民の皆様に対して芸術村に滞在する芸術家やその作品にふれる機会を提供するなど、芸術家と県民との交流の場とします。

事業体系

文化事業の基本方針 事業名
国内外の若手アーティストの創作活動を支援します。また、山口県から世界へ羽ばたく人材を育成します。 芸術家等育成事業
子どもから大人まで県民誰もが気軽に文化芸術に触れ合い、参加し、交流する機会を充実します。 県民文化芸術活動促進事業
県内の文化芸術の活動支援者を育成します。 文化芸術活動支援者育成事業
芸術村の成果を世界へ発信し、世界における山口県の文化芸術に関する存在感を高めます。 情報提供事業

建築コンセプト:日常の喧騒から解き放たれた芸術空間

《秋吉台国際芸術村=AIAV》は滞在型創作活動(アーティスト・イン・レジデンス)を中心とした多方面の芸術文化活動の拠点として、1998年に世界的に著名な建築家磯崎新氏の設計によって建築されました。施設には約300人を収容するホール、食堂、研修室、練習用のスタジオ、ギャラリー、カフェテリア、そして最大100人を収容する宿泊室などが備えられています。
日常の喧騒から解放されるように、町の中心から外れた低い丘に囲まれた静かな袋状地の南側斜面が敷地に選定されました。「群島的空間モデル(アーキペラゴ)」と設計者がいうように、様々な施設が敷地内に散りばめられています。袋状地の狭くくびれた入口に足を踏み入れると、その左手には宿泊棟が現れ、アプローチの小道の先の山の麓に本館棟がそびえています。これらは「芸術村」という名前が示すように、一棟の巨大な建築としてではなく、日本の伝統的な集落のように小さな建築群の集合体として美しく構成されています。
不定形な自然に対して建築は非常に厳格なスクエアで構成されており、しなやかな木々と、大理石の重厚な建築の不思議な共存や、その対比的なあり方が全体像を美しくまとめ上げています。

本館棟

本館棟を正面から望む

本館棟は地下1階、地上3階の構成で地下部分にオフィスや楽屋などのサービス部分を、地上階部分にホール・研修室・ギャラリー・スタジオ・カフェテリアなどを配置しています。地上階は水盤で囲われた中庭を中心にコの字型に展開しており、西側にホールを北側に3つの研修室を、そして東側にカフェテリア・ギャラリー・スタジオ群を配しています。ホール側は自由な造形の広大な空間に、そしてカフェテリアやギャラリーのある西側のウィングは1階から3階までを巨大な円柱が突き抜ける厳格な空間となっています。また研修室の奥には扇形の屋外劇場(アンフィシアター)が山林の緑に囲まれています。

ホール

ホール 現代音楽の巨匠ルイジ・ノーノのオペラ《プロメテオ》を上演することを念頭に設計されたホールは非常に個性的で変化に富んだものです。全3階の客席については、1階は平土間で座席は全て稼動椅子になっており、何処にでもステージを設けられるような構造になっています。2階3階にはステージになる平らなプラットフォームと固定椅子のあるバルコニー席が立体的に配置されています。一点から放射状に音が伝わる均質な造りの一般的なホールとは違い、本ホールは多焦点で、全ての場所で異なった音の響きを体験でき、また全体を見渡すのではなくホール内の風景を切り取るようにその席固有の音空間を有する、群島状の空間となっています。このホールの造形はまた、秋芳洞の洞窟内を想起させるものでもあります。

研修室

研修室

中庭の劇場的階段を昇ると、その奥にイタリア建築を思わせるような重厚な回廊を介して大小3つの研修室(セミナールーム)が設置されています。ダンススタジオとして使える姿見張りのクッションフロア室がひとつと、その他多目的に用いることができる部屋がふたつ並んでいます。どの部屋も2階分吹き抜けた天井の高い心地よい室になっています。

ギャラリー

ギャラリー

巨大な列柱が並び、窓からは光が降り注ぐ現代的なギャラリーで、こちらもやはりヨーロッパの古い建築の重厚な空間を思わせます。

宿泊棟

宿泊棟は棚田状の敷地の上に2階建ての8棟の客室が雁行するかたちで浮かんでいます。客室は洋室8室、和室28室の全36室で、洋室はサイザル麻敷のフロア上に琉球畳のベッドが2脚設置されており、和室は畳張りの居室となっています。

サロン

サロン

現在宿泊棟のサロンとして使用されている4本の脚に持ち上げられた打放しコンクリートのキュービックな建築は、1964年に磯崎新氏の設計により大分市に建築された個人住宅《N邸》(取り壊され現存せず)を再構築したものです。《N邸》は磯崎氏の初期住宅の代表作のひとつで、スケールの異なる立方体を組み合わせて構成していった非常に観念的な作品です。
サロンとして使用されているこの再現されたN邸は、地上階からの螺旋階段とエントランスホール棟からのブリッジという2つのアプローチがあり、宿泊施設利用者は24時間利用することが出来ます。内部空間はゆったりとした一室空間になっており、机や椅子などの家具も磯崎新氏のデザインによるものです。あの有名なモンロー・チェアも設置されています。また、北側立面には雄大な自然を背景にした本館棟の美しい姿を望むことが出来るように5400×2000mmの大きな開口を穿ち、東西の立面にはそれぞれ同じサイズのガラスブロックの開口を配置しています。天井中央の4つの立方体のトップライトからは暖かく心地よい光が降り注いできます。美しい景色に囲まれ、モダンなインテリアのこのサロンにも非日常の豊かな空間が広がっています。

レストラン

レストラン

レストランは直方体を横たえたような配置で、内部は7.2m×36mの非常に奥行きのある平面に天井高14mという巨大な吹き抜けの無柱空間が実現されています。外壁は大理石に覆われ、内壁はコンクリート打放しになっています。修道院を思わせるような静けさ漂う空間で、ある意味儀式性を感じるような格調高い場となっています。また、音の響きもすばらしく残響時間も5秒という長さで、音の反響をも楽しめる非常に個性的なレストランとなっています。
また、こちらもやはり北側立面は全面ガラス張りで、本館棟と呼応するように方向付けられています。毎日夜になるとレストランを一直線に貫き本館棟に向かうレーザー光線が現れますが、これは萩在住の現代陶芸家三輪和彦氏の作品で、こちらも芸術村の夜を彩る魅力的な作品となっています。

常設作品紹介

Untitled No.218-1998

Untitled No.218-1998

田中米吉

芸術村のゲー卜部分は、両側の山並が迫り狭い谷間になっている。そこから奥に向かって道が延び、次第に広がって行く、この透視的な方向性は重要である。
ゲー卜部分の作品化は、この方向性をつかむことで村全体に影響を与える。環境全てを作品にすることは、単なる一つの調和を意味しない。全体に弾き合うほどの強い緊張感が生まれてはじめて新鮮な環境の作品化がある。
赤い作品の下を潜り乍ら行くと、奥に向う土地のひろがり、山の緑、青空の高さを楽しめると思います。

太古の響き「PULSE OF EARTH」

太古の響き「PULSE OF EARTH」

田辺 武

カルスト台地の草原に巨大な打楽器が置かれ、打楽器奏者=Nが、一人無心に打ち鳴らしている。台地と同化したその奏者は時空を越え、遥かビック・バンの彼方から、地球誕生を経て、日本列島、秋吉台の形成に至る。三億年前、そこは太古の海であった。過去、現在、未来へと留まる事なく繰り返す波の無限の響きに重奏する奏者の鼓動。何時しか、奏者の姿は消え、巨大なオブジェは、地球の鼓動を無窮の響きとして、その姿をあらわす。

Laser

Laser

三輪和彦

太古の地 秋吉台に 一条の光を放つ
逢魔時より 漆黒の閣の中へと
そこに停む時 何かが起こる

掲載誌

『新建築』 1999年5月号、新建築社
『GA Japan 36』 A.D.A. Edita Tokyo、1999年
『GA ARCHITECT 15 ARATA ISOZAKI 1991-2000』、ADA.edita Tokyo
『巨匠の宿』 稲葉なおと著、新潮社、2004年
『美術空間散歩』 青野尚子、ESQUIRE Japan、2006年
『CASA BRUTUS』 マガジンハウス
『d design travel 山口号』 2013年

建築の見学について

時間:9:00-17:00
本館棟B1F受付にて手続きをお願いいたします。簡単な資料なども用意しております。

 

*ウィキペディア「秋吉台国際芸術村」2017年8月8日07:01(UTC)以降の投稿は、このページの作成者によるものです。