オラ・ピアソンは、2001年のnifcaとの交換レジデンスで来村した最初のアーティスト。彼は私たちが生活する上で関わる様々な社会的制度、イデオロギーや市場経済、階級制度などを様々な方法で変換し転倒させ、個人の欲求や生活レベルにおける、それらの適用の様態を作品において示す。
AIAVでは県立美術館講座室で開催された『ステレオ10』展にて、スウェーデンで制作した3点の作品を展示。レンタカーを自ら運転して取材した県内の様々な風景を収集した。これらは後に、妻レナとの共作『現代の着物文様』として、和服型のスクリーンに投影される映像インスタレーション作品となった。また2003年にはプロジェクト『ブギウギ・ワンダーランド』では、株価の変動指数を音符に変換し、それを合唱する『Nasdaq Vocal index』を発表、旧山口県庁舎会議室にて県内の高校合唱部に実際に歌ってもらうパフォーマンスも行った。
その後、イスタンブールビエンナーレをはじめとする国際展で注目を集め、目覚ましい活躍を始めたが、2006年交通事故のため家族とともに永眠。