*フィンランドセンターによる推薦
カステヘルミ・コルピヤッコはフィンランドのヘルシンキを拠点に活動する写真とインスタレーションを扱うアーティストである。倫理、認識に関する現象学、環境問題への好奇心が、彼女の活動の原動力であり、これら明確な媒体に関する疑問を、写真を使って表現する。近年の作品は、触るという行為とその結果に焦点を当てている。地面を“露出した層”として使い、そこでは異なる人々の行為の重さが視覚化される。地表のイメージを通して、人類の存在の感情的側面を熟考する。「人新生(アントロポセン)」と定義されるような時代に、人間として存在するということは、どのようなことだろうか。
レジデンス期間中、彼女は人間と自然と時間との関係が、秋吉台と周辺環境の細部にいかに視覚化されるかについて調査した。写真、ファウンドオブジェクト、古い記録物、また地域住民へのインタビューを通して、現在と過去についての証拠を捜索し、それらを未来を理解するためのツールとして使った。
「接触の記録」は、同様の論点である触るという行為を論じる断片の収集に言及している。このタイトルのもと展示された作品は、未来が未知であっても、現在の外観が、我々が向かうべき方向や姿勢について多くを語っていると提案している。
サポート 滞在期間:2017年1月15日〜3月10日