nifcaとの交換レジデンスによって来村したホルムキヴィストの作品は、訪れる場所や状況のリサーチに基づくテキストが主体となる。近代を背景とする、神話、政治、産業、経済、ポップカルチャーと芸術の関係性、そしてその捩れを描こうとする彼のテキストは、しばしば詩の形式で表される。それらは、ポスターや映像、ファウンドオブジェなどの視覚的素材とともに周到に組み立てられる。
AIAVでは『K議定書』と題した詩集のようなアーティスト・ブックを制作した。創作作品展では、AIAV近隣のものを含む各国のショッピングバッグを万国旗のようにカフェに飾り付け、オープニングの日にはそのインスタレーションの下で『K議定書』のリーディングを行った。またこの本は、同年ヴェネチア・ビエンナーレに設けられた『ユートピア・ステーション』というプラットフォームにも出品され、本人のリーディングも行われた。