コンビエは、のちにフランスで発表するためのオーケストラ、クラリネット、ヴィオラ、ピアノの曲の創作を行った。石。風。ここで習った2つの日本の言葉を思いながら書いた尺八とピアノのための曲『石』は、リース・アーチボードとともにAIAVのホールで初演した。
彼は、AIAVでの滞在を次のように振り返る。
「AIAVでのレジデンシーは、はじめての日本滞在だったのだが、この場所は私にとって、日本の文化や伝統の芸術のなかで、いかに自然が大切であるかということを気づかせてくれた。私はここで、それを感じることができたと思う。周辺の山のなかを歩いている時、私の曲に石を使ったらどうだろうかと思いついた。
また尺八を演奏するオーストラリア人のリース・アーチボードが同時期に滞在し、曲作りに協力してくれたことがとても貴重な体験となり、彼と出会えたことは大変幸運なことだった。」