アフリカ大陸から初のレジデントとなったフィスケは、日本のデザインや美的感覚に興味を抱いて来日。
美術とデザインを専攻後、数学や物理学、哲学など幅広い分野を学んできた彼は、小石を糸で吊り下げる構造を開発。それらが繊細に動く彫刻作品を創作している。それは緻密に配列された小石が、まるでPCモニター上のスクリーンセーバーを彷彿とさせる美しい曲線を描きだしながら、踊っているように見えるもの。滞在中、富海の海岸や大田川の河川敷、田園沿いの路傍や寺社等へ出かけては小石を採取。集めた小石を丁寧に選別し、精細に計算された設計図に基づきひたむきに制作した。またケープタウンから運んできた乗り物リカンベントに乗り颯爽と村外に出かける姿は目撃談も多く、巷でちょっとした噂になった。アフリカ地図を大きく貼った彼のスタジオには、町で出会った人たちがしばしば訪問した。秋芳町の下郷小学校では、工作クラブと6年生の児童を対象にワークショップを行った。
サポート 滞在期間:2007-2008