元来、評論家であるシュミットは「スペイシャル・エクスペクテイションズ(空間に寄せる期待)」という主題のもと、マイク・ボードとともに進行形の共同プロジェクトに取り組んでいる。これは、近現代の建築や都市計画などによって造りだされた環境を、視覚的なリサーチに基づいて論理的に検証し、それらの公共空間における意味や関係性を探究するものだ。
病院や図書館、企業の福利厚生施設、集合住宅など、ある具体的な目的を持ってデザインされた建築/都市空間が、歳月を経て、その場自体の歴史に含まれるイベントや政治的あるいは経済的な変化によって、どのような期待や矛盾を孕んでいるのかを、写真や映像、インスタレーション、論文などの形態で発表している。プロジェクト「オフ・ザ・グリッド」にて博士号を取得。
2002年にボードとともにはじめて来村し、フェデリコ・バロネッロの「モンド・アラタ」では、AIAVの建築空間論を展開している。