2000年の公募で初来村したホレリは、2004年のプロジェクト、2006年のフィールドワークショップ(現地調査)と3度の来村をしている。都市や社会、コミュニティーへの洞察から、体制における個人的なストーリー(ものがたり)を紡ぎだし、独自の創作に結びつけてゆく。
初来村時には、日本製の日用品のパッケージに記された、デザインの要素以外にはまったく無意味な英文の宣伝文句を脚本として、4つの場面構成による映像作品『日英広告スローガン』を制作、別画面でそのコピーを抽出した元の製品を映し出している。
また2004年に来村した際には、秋吉台から萩、津和野といった周辺観光地を訪問。その地での考察で発見した「ディスカバー・ジャパン」キャンペーンを調査し、実際にそのキャンペーンに触発されて旅にでかけた女性たちを取材。そのインタビューを脚本化して地元の3名の女性に演じてもらった映像作品『未完の企画』を制作、秋吉台国際芸術村にて展示発表した。