日米交換プログラムのマスター・アーティストとして来村したレモンは、ジョフリー・バレエ団やジュネーブ・オペラ・バレエ団をはじめ、数多くのダンス・カンパニーから作品委嘱を受け、またみずから世界各地で公演を行ってきた現代舞踊振付家である。
レモンの振付は禁欲的な構成をみずみずしい動きで満たして行く。岩淵多喜子をはじめ、宇部出身の大橋可也、矢内原美那(ニブロール)など個性的なアソシエイトアーティストが集結したワークショップでは、互いの新たな領域を開く契機を作るべく「オープン・スペース」といわれるインプロヴィゼーションを柱として、地元の舞踊関係者らを招いてのレクチャー、禅寺の住職による座禅会も行った。
また県立大学でのレクチャーや参加者らによる公演時には、Jazzクラスのフレデリック・ティリスと即興作品を披露するなど、充実したものとなった。