錠剤やカプセル、マッチ棒で形作られた家、砂糖で築かれた砦や、様々な色や大きさで廊下やエレベータの隅、窓際等にひょっこり無作為に出現する1から9までの数字・・・。一見ポップでキュートなオブジェやインスタレーションは、形態のもつ表象的な意味を、素材のもつ儚さや危うさ、意外な状況で発見されること等によって崩壊させる。
AIAVでは、三歩進むあいだにファインダーを覗かずにシャッターを切る「三歩の写真」をはじめとする写真作品と、初挑戦となる映像作品の創作に取り組んだ。竹林のかすかなざわめきを切り取り、その繊細な動きの反復と突然の消失によって淡い幻惑を生じさせる映像となった。これらの作品は「朝食前の嘘」と題した展覧会で発表された。また美祢高等学校の生徒を招き、数字型のマスコットをつくるワークショップを行った。
サポート 滞在期間:2001-2002