フォルリヴェジは4部構成のダンス組曲『カヤ』の創作に取り組んだ。
AIAVでは「第1部_日没」を完成させ、山口県の能楽師、ダンサー、ミュージシャン等の共演によってAIAVのホールで第1部の世界初演を果たした。『カヤ』は4重におよぶ文化的横断を表現している。1番目は音楽とダンスとのあいだの芸術的な横断。2番目は芸術の形態における伝統的なものと現代的なものの間における横断(能と現代舞踊)。3番目は西欧の音楽と日本の音楽との間の横断。4番目は人間の行為(パフォーマンス)と人工知能(コンピュータ)間における横断。それらは世界規模においてもまったく新しい試みであり、異文化同士が混ざり合い戯れることの出来る場を作り上げようとするフォルリヴェジの挑戦は、上演自体が人間相互のコミュニケーションのかたちとして現れるものであった。