10代前半にオランダへ移住したダニオ・マンは、香港とオランダ、東洋と西洋の双方の文化的背景を持つ。これら交易で栄えてきた人口密度の高い多文化的都市型文化圏では、しばしば他者との干渉が問題となる。そのような環境のなかでマンの作品は、他者との距離や差異、関係性などをゲームや遊戯的な手法で共有しようとする。それらは映像、彫刻、パフォーマンスを含むインスタレーションに変換され、鑑賞者は視覚だけでなく、アクションをとおして作品を体験する。そしてその反応は、その場における文化的・社会的規範を浮かび上がらせるものとなる。
AIAVでは「芸術村あーと・ルーム」において、子どもたちのために開発した2つのゲームを含む、3つのプラットフォームからなる作品『Choose Your Shoes or Lose』で、子どもたちとアーティストとの交流を促した。また展覧会では研修室2の空間を劇場風に利用した指示遊びを含むインスタレーション『間接的誘導(千畳敷)』を発表した。
サポート 滞在期間:2002-2003
フェローシップ 滞在期間:2009年9月1日〜9月19日