ソウルとニューヨークでアートを学んだキムは、ブルックリン(NY)を拠点にアメリカ、アジア、ヨーロッパと国際的に活動している。「アクティブ・アネステジア」をテーマとするプロジェクトは、意識のなかに「無感覚」な状況を引き起こす視覚的な実験といえる。
AIAV(秋吉台国際芸術村)では、初めて滞在した日本の清潔さに驚き、その理由を生活に根付いた神道にあるのではないか、と推考した。そこから編み出した「プラクティカル・スピリチュアリティー(実践的神秘性)」という概念の考察を深めるため、神社仏閣や祭事、習慣などのリサーチと来訪者とのディスカッションを重ねながら制作に取り組んだ。色の光やある音域に分解され元の意味を剥奪された映像と立体構造を組み合わせたインスレーションはおよそ半年後、ソウルの国立美術館で開催された「メディアシティーソウル」で展示された。また広島市現代美術館で新しく始まったプログラムの初回アーティストに抜擢された。
サポート 滞在期間:2007-2008