アーティスト・イン・レジデンス フェローシップ・プログラム2025アーティスト・イン・レジデンス
秋吉台国際芸術村アーティスト・イン・レジデンス フェローシップ・プログラム2025
2025年度は4組5名のアーティストが選ばれました。
滞在アーティスト
デルフィーヌ・ピュイエ Delphine Pouillé(フランス/ビジュアル・アート、彫刻、ドローイング)

滞在期間:2025年11月17日(月)~12月17日(水)
デルフィーヌ・ピュイエは1979年フランス・クレルモン=フェラン生まれの現代美術作家で、現在パリを拠点に活動しています。レンヌ美術学校やフランス各地の大学で学び、「生と身体」をテーマに、空間や社会における存在のあり方を探求しています。彫刻とドローイングを融合させた表現が特徴で、対立する要素の共存や矛盾を含んだ作品を制作しています。
彼女の彫刻作品は医学や建築からインスピレーションを受け、布製の支持体に発泡ウレタンを膨張させたり損傷部分を修復したりすることで、意図的に素材の本質に逆らいその性質について疑問を提示します。近年では木材、金属、コンクリートなども取り入れ、建築的要素や都市空間の構造を再構築する試みなども行っています。
スペイン、台湾、韓国、ベルギーなどのレジデンス・プログラムに参加し、現地の文脈を丹念に観察し、ドローイングや彫刻作品へと昇華させます。ヨーロッパ各国のギャラリーや美術館をはじめ、国際的に作品を幅広く発表し、2023年には台湾の桃園国際芸術賞にて大賞を受賞しています。
フランチェスカ・レロイ FRANCESCA LE LOHÉ(イギリス/作曲家、コミュニティ・ミュージシャン)

滞在期間:2025年11月17日(月)~12月17日(水)
日本とイギリスで活動する作曲家兼コミュニティ・ミュージシャン、フランチェスカ・レロイです。
彼女は、異なる分野や文化の人々の経験やスキルを結集し、気づきを誘発し議論を促すような、野心的な音楽プロジェクトの実現に取り組んでいます。
また、彼女の作品を通じて、多様な声や忘れられた物語を発信することを目指しています。最近の例としては、先駆的な女性に焦点を当てた作品や、地域の伝説を異なる視点から探求し地域の人々と共同で制作したオペラがあります。
彼女自身も和楽器を学んでおり、定期的に日本の音楽家とコラボレーションして新しい作品を創作しています。
また、イギリスを拠点とする慈善団体で働き、すべての人が新しい音楽を共に楽しみながら創ることができる活動を提供しています。
https://www.francescalelohe.com/
泰然+きみきみよ Taizen plus Kimikimiyo(日本/造形作家、童話作家)

滞在期間:2026年2月20日(金)~3月22日(日)
私たちは、光と影の美を主題とした子どもたちの遊び環境について研究している。その一環として、「あかりの良否は光源・反射材・遮蔽材のバランスによる」という知見を、子どもたちが体験的に学ぶアート・サイエンスコミュニケーション活動として、「童話を題材とした積み木であかりのワークショップ」の教材開発と普及実践に努めている。題材童話「あかりのありか《DO》」は、主人公である紙飛行機のこーきが秋芳洞内部の幻想的な光やあかり、色とりどりの場所を訪ねるストーリーだが、こーき以外の絵は描かれていない。こーきが目撃したもの、すなわち子どもたちが童話を読んで想像した場面を積み木とLEDで「読書感想光」として表現する。
城戸 保 Tamotsu Kido(日本/写真)

滞在期間:2026年2月22日(日)~3月8日(日)
私の仕事は、日常の何気ない風景から世界の平衡と画面が均衡する重心を探り、光の現象と色彩が交差する特異な視点(位置、層)を確定することで、見ることやある事の不思議を作品化する事です。絵画に於ける明度や彩度のバルール操作を写真に応用した、絵画のような写真は、アナログからデジタルまで複数のカメラを使用して、風景を見る事について、路上観察の可能性について、光と色彩について、写真と絵画の描写や構造についての探究です。「写真と絵画」を行きつ戻りつ、特異な視点で対象を捕え、既存の風景画を更新させる取り組みです。
- 主催:公益財団法人山口きらめき財団秋吉台国際芸術村
- 後援:山口県、山口県教育委員会、美祢市、美祢市教育委員会、山口県文化連盟