日米交換プログラム アーティスト・イン・レジデンスアーティスト・イン・レジデンス
世界一流アーティストと共に新たな芸術文化の創造を
この理念に基づき秋吉台国際芸術村は、日米交換プログラム「アーティスト・イン・レジデンス」を開催します。アメリカ・フロリダ州のアトランティック・センター・フォー・ジ・アーツ(ACA)と提携を結び、世界的に有名な芸術家をマスター・アーティストに迎え、滞在型芸術活動において新たな芸術文化を創造します。
– The Darden Celebration of Culture –
「アーティスト・イン・レジデンス」とは、さまざまな分野のアーティストたちが、ある期間、ひとつの場所に滞在して作品を制作したり、共同でプロジェクトに取り組んだりするプログラムです。通常ひとりで制作活動をするアーティストたち。彼らが日常を離れ、その場の環境や他のアーティストとの交流から得るさまざまな刺激を制作に還元していく。こういった活動の根本にあるのは、「アート」とは完成された作品だけではなく、創作のプロセス自体をも指すのだという考えです。
秋吉台国際芸術村では日米交換レジデンス・プログラムとして、1998年10月、3人のアーティストたちをアメリカから招待します。ジャズ、写真、そしてダンスの分野で国際的に活躍する、この3人の「マスター・アーティスト」と制作のプロセスを体験するために、日米両国から24人の若い人々も「アソシエイト・アーティスト」として3週間芸術村に滞在します。この秋、芸術村で生まれる新しい「アート」をあなたも体験して下さい。
マスター・アーティスト
フレデリック・ティリス Frederick C.Tillis (ジャズ作曲家)
フレデリック・ティリスは、ジャズのみならずヨーロッパ古典の伝統をも射程に含んだ作曲家である。彼はサクソフォン奏者としても活躍しており、国際ジャズ教育者協会の終身メンバーでもある。オーケストラ、ジャズ・インストゥルメント、合唱、室内楽、ヴォーカルなど、様々な分野で120曲を超える作品を作曲し、その作品はアメリカ国内のみならず、世界中で演奏されている。彼の委嘱作品の中には、マックス・ローチのために作曲された「A Festival Journy」(1992)とパーカッションのための「Ring Shout Concert」(1974)があり、またビリー・テイラーのために作られた「Concerto for Piano (Jazz Trio) and Symphony Orchestra」(1983)も含まれている。ティリスは、マサチューセッツ大学の副学長、作曲コースの教授、アフロ・アメリカン音楽とジャズに関するプログラムのディレクターを歴任し、現在はユニバーシティ・ファインアーツ・センターの名誉館長をつとめている。
ラルフ・レモン Ralph Lemon (現代舞踊振付家)
ラルフ・レモンの振り付けは、その禁欲的な構成をみずみずしい動きで満たしていく。明確に形式的な構造の裏側で、レモンは、ダンスの新しい方法論の探求とせめぎ合う、激しくエモーショナルな響きを持つ伏流を作り出す。レモンは1985年にラルフ・レモン・カンパニーを結成したが、1995年には、よりダイナミックで幅広い活動を追及するためカンパニーを解散した。ミネアポリスのミクスト・ブラッド・シアター・カンパニーとナンシー・ハウザー・ダンス・カンパニーの創立メンバーでもあるレモンは、世界中のいたるところで公演を行い、アルヴィン・アイリー・レパートリー・アンサンブル、ジョフリー・バレエ団、スイスのジュネーブ・オペラ・バレエ団を含む数多くのダンス・カンパニーから作品の委嘱を受けている。
ナン・ゴールディン Nan Goldin (写真家)
20世紀における最も洞察力のある記録写真家のひとりであるナン・ゴールディンは、彼女の率直でしばしば不穏な、性倒錯者や服装倒錯者の肖像写真によって広く知られている。15歳から写真を撮り始めた彼女は、1970年代の後半に、ニューヨークやヨーロッパのアンダーグラウンドやゲイ・シーンに生きる彼女の友人や恋人たちといった、彼女の日常生活や周辺のコミュニティを記録し、それらの記録は“性的依存のバラード”と題された日々変化するマルチメディア・スライドショーにまとめられた。ゴールディンは、ニューヨーク、パリ、ドイツ、サンフランシスコといったアメリカ国内やヨーロッパの各地で展覧会活動を行っている。1996年10月には、ホイットニー美術館で回顧展が行われ、ホイットニー・ビエンナーレには1985年、1993年、1995年に参加している。現在はニューヨークを拠点に活動中。代表作に、写真集「性的依存のバラード」、「ジ・アザー・サイド」、「ダブルライフ」、荒木経惟とのコラボレーション「トーキョー・ラブ」がある。
各イベント
公開レセプション
日時 | 1998年10月16日(金) 19:00 ~ 20:30 |
会場 | 芸術村レストラン ガレリア |
入場料 | 1,500円 |
マスター・アーティスト講演
ナン・ゴールディン | 10月17日(土)14:00 | 山口県立美術館 |
フレデリック・ティリス | 10月19日(月)20:00 | ビレッジ(萩市) |
ラルフ・レモン | 10月23日(金)18:00 | 山口県立大学国際文化学部(本館3F) |
ナン・ゴールディン展
日時 | 1998年10月16日(金)~ 11月29日(日) 9:00 ~ 17:00 毎週月曜日休館、但し11月23日開館24日休館 |
会場 | 山口県立美術館 |
入場料 | 一般:730円 学生:510円 |
主催 | 秋吉台国際芸術村、山口県立美術館 |
フィナーレ
日米アーティストたちによる創作作品発表会
日時 | 1998年10月30日(金) 19:00 ~ 20:30 |
会場 | コンサートホール |
入場料 | 無料 |
お問い合わせ
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