丘になった島－ サバイバル・ネットをいっしょに編もう！アーティスト・イン・レジデンス

「おでかけあーと・ルーム」は、秋吉台国際芸術村を拠点に、アーティストが県内各地にアートを介したステキな時間をお届けするプログラムです。

初回となる今回は、アムステルダム在住の美術家渡部睦子(わたなべちかこ)さんが県内の港まちや漁師さん子ども達を訪ね、リサーチや制作活動、ワークショップを通して山口の人々と交流します。
渡部さんは、オランダのある漁師さんに教わった漁網の編み方で「着れて、寝れて、魚がとれる」という衣食住の網『サバイバル・ネット』という作品を考案し、世界中の人々と一緒に衣・食・住に楽しい語らいや笑いを加えるアートプロジェクトを展開しています。いままでオランダ、インドネシア、中国の人々と編んできたサバイバル・ネットのプロジェクトを、日本で初めて、山口で実施します。三方を美しい海で囲まれた山口ならではのストーリーが、サバイバルネットとともに編み上がることでしょう。

また、渡部さんのおでかけには、今までのプロジェクトにも参加してきた、歌旅行家の川辺ゆかさんも同行します。川辺さんは、世界のいろんな地域で習った歌を山口の皆さんに届け、山口の皆さんに教えてもらう歌をまた違う地域の人々に伝えます。
山口の人々と一緒につくられるフィッシュネットの作品や、制作期間に出会った人々とのエピソードや歌などは展覧会やライブとして芸術村で公開します。

アーティスト

渡部睦子　（わたなべちかこ/美術家）

1969年　愛知県生まれ　1995年よりオランダ在住
1994年　京都市立芸術大学大学院美術研究科修士課程修了
1998年　サンドベルク・インスティテュート
1995年からオランダを拠点に、アートを介し異なる国や文化、コミュニティーを訪れ「地元の人に何か教えてもらう」ということをキーワードに様々な形態を用いて作品を発表。2001年より「chikahome」と題して、建築現場の足場を用いたインスタレーション作品を各地で構築。その土地で出会った多岐に渡る人々とのコラボレーションを重ねながら、記憶と現実が交差する“場”を創造しています。制作するプロセスを重視し、偶然そこで見つけたものから生まれてきた宝物をもって世界中を旅している作家です。

□アーティスト・イン・レジデンス
01-02年　ライクスアカデミー（アムステルダム、オランダ）
2003年　ルアングルッパ（ジャカルタ、インドネシア）
□主な個展
2005年　エレン・デ・ブラウナプロジェクト（アムステルダム、オランダ）
2004年　ドゥ・ワセタイ（ビーゼンモルテル、オランダ）
2001年　「#001..www.chikahome.nl」アートスペース虹（京都）
□主なグループ展
2005年　「SITUATIES」ミュージアム・デゥ・パヴィリオン（アルメール、オランダ）
2004年　「六本木クロッシング」森美術館（東京）
2003年　「ネバーランド」アーネム現代美術館（アーネム、オランダ）、「コンフリクツ/レソリューション」サムルング・エッセル美術館（クロスターノイブルグ、オーストリア）

プログラム

□アーティスト滞在期間　平成１８年６月　３日(土)～６月２１日(水)
□ワークショップ期間　　平成１８年６月　５日(月)～６月１４日(火)
□創作作品展示期間　　　平成１８年６月１７日(土)～７月　２日(日)
フライヤー　こちら(PDF)

イベント

アーティスト・トーク

６月４日（日）　１４：００～１６：００
参加費 ￥２００（お茶・お菓子付き）
レジデンスフェローとして来日するアムステルダム在住の美術家渡部睦子（わたなべちかこ）さんが、作品やプロジェクトを紹介する説明交流会。映像やサバイバル・ネットを見ながらの楽しい一時です。

ニッティングクラブ

６月５日（月）～１４日（水）
県内各所、任意の時間、無料
アーティストと、サバイバル・ネットを編んで作品をつくります。つくり方はとっても簡単。おしゃべりしながら楽しく制作してみませんか。芸術村で、あるいはあなたのご近所で、ニッティングクラブ！　うちの近くに来てほしいという方は芸術村までご連絡ください。お出かけスケジュールを調整します。
※どなたでもご参加いただけます。各会場へ直接お越しください。
※会場の都合により人数を限らせていただくこともございます。ご了承ください。

おでかけスケジュール

*参加は当日でも結構ですが、出来たらおでかけ前に下記にご一報下さい。

展覧会「丘になった島」

６月１７日（土）～７月２日（日）　１０：００～１７：００　無料
※初日は１３：００から。初日と７月１日は２１：００まで。
芸術村あーと・ルーム6月の「丘になった島」プロジェクトでできた作品たちと、今までのプロジェクトを展望する展覧会です。

オープニング
６月１７日（土）　１５：００～　無料
Emerによる、美しい声とテルミン、アイリッシュブズーキといった珍しい楽器のライブも行います。

交流会(レセプション)
６月１７日（土）　１９：００～　参加費：一般1,000円、学生以下500円
レジデンスフェローとして来日するアムステルダム在住の美術家渡部睦子（わたなべちかこ）さんとの交流会です。

学校訪問

アーティストが山の小学校と島の小学校を訪れ、児童たちとワークショップを行います。
※一般公開はいたしません。

ゲスト

川辺ゆか(かわべゆか/歌旅行家)

様々な土地や人をおもい、訪ね、歌う。チベット、日本、東地中海、アイルランド等の歌をうたい、関西を中心とした音楽ユニットに参加。また、アムステルダム在住の美術家、渡部睦子のプロジェクトchikahomeに参加しています。

mamieMU(まみーむぅ/テルミン、声)

2001年からテルミンと声を使ったライブパフォーマンスを展開、愉快でユニークな存在として注目されています。New Creative Energy Co.、オベロッチオオローラ！、UN、Emer、fan club orchestra japan and mamieMU等で活躍。その他の活動では1990年から田中真由美の名でマルチメディアパフォーマンスグループdumb typeのメンバーとして国内外公演多数、独特のタッチでいろんな次元を飛び回っています。

赤澤淳(あかざわじゅん/アイリッシュブズーキ)

二十代前半からアイルランド音楽をはじめ、独学でバイオリン、ブズーキなどの奏法を学ぶ。最近では、トルコ、スウェーデンなどの音楽を演奏するユニットに参加しています。

“Emer”エメル緑の光（川辺ゆか、mamieMU、赤澤淳によるユニット）

古い伝承音楽や即興演奏、テルミン、ブズーキと声が響きあって、銀河への扉が開く夜。碧玉エメラルドemeraldの意をこめて。

• 主催：山口県文化振興財団 秋吉台国際芸術村
• 後援：山口県、山口県教育委員会、秋芳町、秋芳町教育委員会、美東町、美東町教育委員会、美祢市、美祢市教育委員会
• 協力：秋芳町立下郷小学校、周防大島町立三蒲小学校
• 助成：アサヒビール芸術文化財団、Fonds voor Kunsten, Vormgeving en Boukunst,NL