秋吉台国際芸術村

秋吉台国際芸術村

EVENTイベント情報

日仏現代詩フォーラム<第11回中原中也の会研究集会>鑑賞プログラム

中也とランボー 季節が流れる、城寨が見える

中也とフランス。時と国を超える詩との出会い。
悠然とした時間のなかで、ことばに耳をかたむけ語り合う二日間。

概要

2007年。中原中也生誕100年を記念して、詩人の故郷山口で、中原中也とアルチュール・ランボーを比較しながら日本近代詩の歩みを検証します。2つの国で2つの言語で、中原中也の詩を読むと、何が見えてくるのか。新たな中原中也を求め、ともに語らう2日間。日仏の中也研究者と詩人が集うシンポジウム、ポエトリー・リーディングの他、スペシャルゲストを迎え中也の詩をうたうコンサートも開催します。

日時2007年6月2日(土)、6月3日(日)
スケジュール6月2日(土)
- 14:00 開会・シンポジウム 中也とランボー『季節が流れる、城寨が見える』
- 18:00 交流会
- 20:00 ポエトリー・リーディング
6月3日(日)
- 10:00 中原中也記念館見学
- 14:00 コンサート『中原中也の詩をうたう』
- 16:00 閉会
会場秋吉台国際芸術村
参加費フォーラム:12,000円
公開プログラム:(フォーラムの一部を一般公開いたします。)
 シンポジウム 一般 1,000円 / 学生 500円
 コンサート 一般 2,000円 / 学生 1,500円
プレイガイド秋吉台国際芸術村、中原中也記念館、山口県文化振興財団(県庁4F)、ルネッサ長門、アスピラート、秋芳書店、サンパークあじす
ローソンチケットLコード シンポジウム:64611 コンサート:6461

パネリスト

宇佐美斉 (うさみひとし) / 京都大学名誉教授

1942年名古屋市に生まれる。京都大学文学部仏文科卒。京都大学名誉教授。主要著書:『立原道造』(筑摩書房)、『落日論』(筑摩書房。和辻哲郎文化賞受賞)、『詩人の変奏』(小沢書店)、『フランス詩 道しるべ』(臨川書店)など。主要訳書:『エリュアール詩集』(小沢書店)、『ランボー全詩集』(ちくま文庫)など。主要編著書:『アヴァンギャルドの世紀』(京都大学学術出版会)、『新編中原中也全集』(角川書店・共編著)など。

鈴村和成 (すずむらかずなり) / 横浜市立大学教授

1944年名古屋市に生まれる。東京大学大学院文学研究科仏文専攻博士課程中途退学。横浜市立大学国際総合科学部教授。主要著書:『黒い破線、廃市の愛』書肆山田、『アジア、幻境の旅』集英社、Lettres africaines de Rimbaud̶Projet de l’ouvrage,(coauteur), Klincksieck.『ヴェネツィアでプルーストを読む』集英社、『金子光晴、ランボーと会う』弘文堂、『愛について̶プルースト、デュラスと』紀伊國屋書店、『ランボー、砂漠を行く̶アフリカ書簡の謎』岩波書店、など。主要訳書:『ランボー詩集』(編著)思潮社・海外詩文庫、エドモン・ジャベス『小冊子を腕に抱く異邦人』書肆山田、フレデリック・クレマン『アリスの不思議なお店』紀伊國屋書店、アルチュール・ランボー『新訳イリュミナシオン』思潮社。

ジャン=リュック・ステンメッツ (Jean-Luc Steinmetz) / 詩人

1940年トゥールに生まれる。詩人、ナント大学教授。専攻:近・現代フランス文学。主要著書:『ランボー作品集』(全3巻、編著、ガルニエ=フラマリオン刊)、『幻想文学』(プレス・ユニヴェルシテール・ド・フランス刊。邦訳:白水社・文庫クセジュ)、『アルチュール・ランボー伝̶不在と現前のはざまで』(タランディエ刊。邦訳:水声社。アカデミー・フランセーズ賞受賞)、『マラルメ伝̶絶対と日々』(ファヤール刊。邦訳:筑摩書房) など。

イヴ=マリ・アリュー (Yves-Marie Allioux) / フランス国立トゥールーズ・ミライユ大学助教授

1947年パリ近郊に生まれる。ソルボンヌ大学仏文学科卒。パリ第七大学日本語科卒。第三課程博士号および国家博士号取得。現在、トゥールーズ・ル・ミラィユ大学助教授。主要著書:『日本詩を読む』(白水社刊)など。主要訳書:『日本近代現代詩集』(共訳、ガリマール書店刊)。三島由紀夫著『肉体の学校』(ガリマール書店刊)。大岡信著『折々の歌』(ピキエ書店/ユネスコ刊)。『中原中也詩集』(ピキエ書店刊)など。主要編訳書:『日本の思想百年』(上下2巻、1996年、ピキエ書店刊)など。

司会

佐々木幹郎 (ささきみきろう) / 詩人・中原中也の会会長

1947年奈良県に生まれる。60年代末に詩集『死者の鞭』で鮮烈に登場。詩集『蜂蜜採り』(書肆山田)で高見順賞、評論『中原中也』(筑摩書房)でサントリー学芸賞、随筆『アジア海道紀行』(みすず書房)で読売文学賞を受賞。『新編中原中也全集』の編集委員を務めた。最近刊に詩集『悲歌が生まれるまで』(思潮社)、評論『中原中也 悲しみからは じまる』(みすず書房)がある。

通訳

上田真木子 / フランス国立東洋言語文化大学助教授
関口涼子 / 詩人・フランス国立東洋言語文化大学非常勤講師

コンサート

日仏現代詩フォーラム「中也とランボー 季節が流れる、城寨が見える」での公開プログラムとしてコンサートを開催します。
中原中也の詩や仕事を多角的にとらえ、詩人のことばを音楽にのせて、幅広い層の方に楽しんでいただけるコンサートです。日本を代表する詩人である谷川俊太郎をはじめ、谷川賢作、小室等、深川和美の豪華メンバーにてお送りします。

出演

谷川俊太郎 (詩人)
谷川賢作 (ピアノ)
小室等 (ヴォーカル・ギター)
深川和美 (ソプラノ)

  • 主催:山口県文化振興財団秋吉台国際芸術村
  • 共催:中原中也の会
  • 協力:東京日仏学院 中原中也記念館
  • 後援:山口県 山口県教育委員会 秋芳町 秋芳町教育委員会 美東町 美東町教育委員会 美祢市 美祢市教育委員会 中原中也生誕百年記念事業実行委員会
  • 助成:在日フランス大使館文化部

活動レポート / Activity Report

中也とランボーと現代の詩人たち

2007年06月02日 23:55

2007年は、中原中也の生誕100周年です。秋吉台国際芸術村でも、その記念すべき年に「中也とランボー 季節が流れる、城寨が見える」と題し、日仏の詩人や研究者を招いた1泊二日の詩のフォーラムを開催しています。
第1日目の今日は、シンポジウム、交流会、ポエトリーリーディングを行いました。シンポジウムでは、中也とランボーを比較しながら日本近代詩の歩を検証するもので、4名のパネリストの基調講演、それに続く白熱したディスカッションと充実の4時間。

その後、レストランでお食事をとりながら、ゲスト参加者ともに歓談し、ポエトリーリーディングへとつづきました。シンポジウムの時には、パネリストとしてまた通訳、司会としてアカデミックなサイドから非常に興味深いお話を展開して下さったゲストの皆さんによるご自分の詩の朗読は、親密な空間のなかで、日本語とフランス語が飛び交い響きあい、谷川俊太郎さんや、小室等さんら明日のゲスト達のサプライズ参加も加わって、さらに賑やかで豊かな時間となりました。
明日は14:00から、「中也の詩をうたう」コンサートを開催します。この機に一人でも多くの方に、中也のことば、中也の詩をあらためてお楽しみいただければ幸いです。
はらだ


※活動レポートは当時秋吉台国際芸術村が運用していたブログ記事より転載しています。